◆■■第24回 万年筆って、どこをどう持てばいいの? [万年筆の基礎知識]
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今再び、現代人の心をとらえ始めている「万年筆」の神秘と奥深さにせまる
年間200本以上の万年筆を販売する万年筆販売員 吉尾武訓のメルマガ
■■ なぜ人は、万年筆に魅了されるのか ■■
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■ メルマガ発行人 吉尾武訓(よしおたけのり)のプロフィール
⇒ http://www.fp-debut.com/profile/index.html
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こんにちは、吉尾武訓です。
ラミーサファリ、ジャパンリミテッドが発売されます。
お色のチョイスが驚きです。
くわしくは編集後記で。
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■■ セーラー万年筆 ペンクリニック 開催情報(随時更新)
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■ ペンクリニック
日程 : 2010年11月5日(金)~7日(日)
時間 : 午前10:00~午後6:00 (最終日午前10:00~午後5:00)
場所 : 丸善 丸の内本店 (東京都 千代田区)
ペンドクター : 川口 明弘氏
お問い合わせ : TEL 03-5288-8881
■ その他のペンクリニック・インク工房の日程を見てみる。
⇒ http://www.sailor.co.jp/NEWS/event/index.html
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テーマ : 万年筆の基礎知識
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◆■■第24回 万年筆って、どこをどう持てばいいの?
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■それでは今日の内容です。
本日の内容は、
「万年筆の正しい持ち方」です。
あまり早い段階でこのような話をすると
「あぁ、やっぱ万年筆ってムズカシイ!」
ってなるといけないので、
あえてこの話はあとに残しておりました。
まぁでも、そろそろいいかなぁと思って
満を持してご紹介します。
最初に断っておきますが、
今回の内容のとおりに矯正しなければいけないというわけではありません。
「ふ~~ん」程度でけっこうです。
ではいきます↓
■まずは
「万年筆の軸の、どのあたりを持てばいいの?」です。
これは本当に、人によってまちまちです。
そこで私がもし、お客様にたずねられた場合は
「ペンを持ったときに、人差し指と親指でワッカができます。
その中心に、ペンの重心が来るあたりが一番書きやすい持ち位置です。」
とお答えします。
どういうことかくわしく説明します。
◆まず、お近くのペンを持ってみてください。
そのとき、
ペンの軸の上で人差し指の先と親指の先が出会って
ワッカができていると思うんですよ。
そのワッカの中心に、万年筆の重心
(万年筆を指の上でヤジロベー(天秤)のようにしたときに
つりあいのとれるポイント)
が来るのが、もっとも万年筆の筆記しやすい持ち位置といわれています。
ぜひ一度試してみてください。
ペンが軽く感じると思います。
■次に「筆記角度はどれくらいが理想か?」です。
筆記角度とは、あえて数学チックに言うと、
ペン先を紙に当てたときにできる、紙とペンを2辺とする
その間の角度です。
ここで思い出してほしいのは、
「万年筆は筆圧をかけずに書く筆記具」ということです。
ですから、ボールペンのように垂直(90度)に立てて書くようには
万年筆は設計されていません。
万年筆の理想の筆記角度は、45~60度くらいです。
中にはもっと寝かせて、
30度くらいで書かれる人もいらっしゃいます。
そうすることで、自然と筆圧が抜けて、
万年筆の書き味がわかるようになります。
■次に「キャップはペンのお尻に差した方がいいのか?」です。
これけっこうよく聞かれます。
この答えは、先ほどの重心のお話が関係します。
というのも、
キャップをはずした状態と、
キャップをお尻につけた状態では、
重心の位置は変わりますよね。
ですから、首軸のあたりを持って書かれる人は
キャップをはずした方が書きやすいでしょうし、
真ん中か後ろの方を持って書かれる人は
キャップをつけて書いた方が書きやすいでしょう。
ちなみに国産の万年筆は、
キャップをお尻につけたほうが書きやすいように
設計されているそうです。
逆にラミーサファリとか、ぺリカーノJr.などは
首軸が三角形になっていて、
ペンの前の方を持って書くように設計されていますよね。
この場合は、キャップをはずした方が書きやすいです。
■最後に、「ペン先はどちらを向いていればいいのか?」です。
この「筆記時のペン先の向き」というのは、
クセをもった方が非常に多いです。
万年筆を長年お使いの人でも多く見られます。
たとえば、実際に筆記していて、
ペン先のロゴが見える人は、左にひねっています。
ペン芯の真裏が見えている人は、右にひねっています。
では、この「ひねった」状態で書くとどうなるのでしょうか?
まず、筆記するときに
ペンポイントの間のインクがたまっている部分が
紙に当たりづらくなります。
ですから、このようなクセがあると、
前にご紹介した「ミュージック」や「スタブ」といったペン先では
思うように書きにくいです。
さらに、ペンポイントの片方だけすり減ります。
「片べり」という現象です。
ですから万年筆で筆記するときに、一番いいペン先の向きは、
紙に対して「まっすぐ水平」です。
ペンポイントのインクが出る部分が、
しっかり紙に当たるように書くことを心がけると、
自然とそうなります。
・・・と、万年筆の持ち方をご紹介しましたが、
あくまで「理想」です。
このほかにも、
●手のひらの中に卵がひとつ入るくらいが良い。
●親指のふしが自然に曲がるのが良い。
●強く握るのは良くない。
などがありますが、
ご紹介しておいてなんですが、無視してけっこうです。
むしろこういうことを前もって知っておかないといけないと思うから、
「万年筆ってムズカシそう」というイメージがつくんですよ。
ですからまずは好きなように万年筆を使ってみて、
もし余裕があれば、
「正しい持ち方」にチャレンジしてみてください。
それでは今日はこの辺で、
いつかあなたが、最高の一本に出会えますように・・・。
■■ 編集後記
日本の教育では、まず最初に
日常に必要な知識から一番遠いところからスタートする傾向があります。
英語だってグラマー(文法)から始めますし、
歴史だって、何やらピテクスから始めます。
ですから「万年筆学」みたいなものがもしあれば、
今回のような内容は、教科書の1ページ目に載っていると思います。
ですが今回の知識を、万年筆を愛用している人に聞いても
ほとんどの人が「知らない」と答えると思います。
ちなみに私も万年筆をご紹介する立場になって初めて調べました。
別にいいんですよ。こういうことは。
それよりも、
万年筆は、まず使ってみる。
英語は、まず話してみる。
歴史は、今の世の中から逆にさかのぼってみる。
そのほうが、とっつきやすくて良いと思います。
それで、好きになったらくわしく勉強したらいいんです。
全部嫌いなら、勉強やめて働けばいいんですよ。
日本の教育や社会のあり方など、
もっともっと考える余地がありそうですね。
■ドイツの筆記具メーカー・ラミーの
「サファリ」シリーズが30周年を迎えました。
それを記念して、日本限定のカラーが発売されます。
その名も
「ラミーサファリ ジャパンリミテッド」です。
そのままです。
そのカラーリングは、日本の国旗をイメージした、
ホワイトとレッドのコンビネーション。
さわやかな白い軸に、赤のクリップと天冠部がついており、
かなりオシャレです。
万年筆のみの発売で、線幅は極細と細字。
中字は出ないそうです。
日本限定ですので、それは正しい選択ですね。
まぁ現行のホワイトの中字と、首軸とりかえられますけどね。
さらに、サファリのためにデザインされたという
ペンケースが付くモデルも発売されます。
これはのちのちレアなアイテムになりそうですね。
ご興味のおありの方は、お近くの販売店にお問い合わせください。
発売は11月中旬の予定です。
◆ラミーサファリ ジャパンリミテッドについて、
くわしくはコチラ
⇒ http://www.lamy.jp/products/safari_jp.html
それではまた水曜日に。
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今号も最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
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■■ なぜ人は、万年筆に魅了されるのか ■■
発行人 : 吉尾武訓(よしおたけのり)
モットーは「一番重要なことに集中する」「素直に行動する」
「今日に集中する」「コツコツを積み重ねる」です。
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お伝えしています。
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あまり早い段階でこのような話をすると
「あぁ、やっぱ万年筆ってムズカシイ!」
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まぁでも、そろそろいいかなぁと思って
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最初に断っておきますが、
今回の内容のとおりに矯正しなければいけないというわけではありません。
「ふ~~ん」程度でけっこうです。
ではいきます↓
■まずは
「万年筆の軸の、どのあたりを持てばいいの?」です。
これは本当に、人によってまちまちです。
そこで私がもし、お客様にたずねられた場合は
「ペンを持ったときに、人差し指と親指でワッカができます。
その中心に、ペンの重心が来るあたりが一番書きやすい持ち位置です。」
とお答えします。
どういうことかくわしく説明します。
◆まず、お近くのペンを持ってみてください。
そのとき、
ペンの軸の上で人差し指の先と親指の先が出会って
ワッカができていると思うんですよ。
そのワッカの中心に、万年筆の重心
(万年筆を指の上でヤジロベー(天秤)のようにしたときに
つりあいのとれるポイント)
が来るのが、もっとも万年筆の筆記しやすい持ち位置といわれています。
ぜひ一度試してみてください。
ペンが軽く感じると思います。
■次に「筆記角度はどれくらいが理想か?」です。
筆記角度とは、あえて数学チックに言うと、
ペン先を紙に当てたときにできる、紙とペンを2辺とする
その間の角度です。
ここで思い出してほしいのは、
「万年筆は筆圧をかけずに書く筆記具」ということです。
ですから、ボールペンのように垂直(90度)に立てて書くようには
万年筆は設計されていません。
万年筆の理想の筆記角度は、45~60度くらいです。
中にはもっと寝かせて、
30度くらいで書かれる人もいらっしゃいます。
そうすることで、自然と筆圧が抜けて、
万年筆の書き味がわかるようになります。
■次に「キャップはペンのお尻に差した方がいいのか?」です。
これけっこうよく聞かれます。
この答えは、先ほどの重心のお話が関係します。
というのも、
キャップをはずした状態と、
キャップをお尻につけた状態では、
重心の位置は変わりますよね。
ですから、首軸のあたりを持って書かれる人は
キャップをはずした方が書きやすいでしょうし、
真ん中か後ろの方を持って書かれる人は
キャップをつけて書いた方が書きやすいでしょう。
ちなみに国産の万年筆は、
キャップをお尻につけたほうが書きやすいように
設計されているそうです。
逆にラミーサファリとか、ぺリカーノJr.などは
首軸が三角形になっていて、
ペンの前の方を持って書くように設計されていますよね。
この場合は、キャップをはずした方が書きやすいです。
■最後に、「ペン先はどちらを向いていればいいのか?」です。
この「筆記時のペン先の向き」というのは、
クセをもった方が非常に多いです。
万年筆を長年お使いの人でも多く見られます。
たとえば、実際に筆記していて、
ペン先のロゴが見える人は、左にひねっています。
ペン芯の真裏が見えている人は、右にひねっています。
では、この「ひねった」状態で書くとどうなるのでしょうか?
まず、筆記するときに
ペンポイントの間のインクがたまっている部分が
紙に当たりづらくなります。
ですから、このようなクセがあると、
前にご紹介した「ミュージック」や「スタブ」といったペン先では
思うように書きにくいです。
さらに、ペンポイントの片方だけすり減ります。
「片べり」という現象です。
ですから万年筆で筆記するときに、一番いいペン先の向きは、
紙に対して「まっすぐ水平」です。
ペンポイントのインクが出る部分が、
しっかり紙に当たるように書くことを心がけると、
自然とそうなります。
・・・と、万年筆の持ち方をご紹介しましたが、
あくまで「理想」です。
このほかにも、
●手のひらの中に卵がひとつ入るくらいが良い。
●親指のふしが自然に曲がるのが良い。
●強く握るのは良くない。
などがありますが、
ご紹介しておいてなんですが、無視してけっこうです。
むしろこういうことを前もって知っておかないといけないと思うから、
「万年筆ってムズカシそう」というイメージがつくんですよ。
ですからまずは好きなように万年筆を使ってみて、
もし余裕があれば、
「正しい持ち方」にチャレンジしてみてください。
それでは今日はこの辺で、
いつかあなたが、最高の一本に出会えますように・・・。
■■ 編集後記
日本の教育では、まず最初に
日常に必要な知識から一番遠いところからスタートする傾向があります。
英語だってグラマー(文法)から始めますし、
歴史だって、何やらピテクスから始めます。
ですから「万年筆学」みたいなものがもしあれば、
今回のような内容は、教科書の1ページ目に載っていると思います。
ですが今回の知識を、万年筆を愛用している人に聞いても
ほとんどの人が「知らない」と答えると思います。
ちなみに私も万年筆をご紹介する立場になって初めて調べました。
別にいいんですよ。こういうことは。
それよりも、
万年筆は、まず使ってみる。
英語は、まず話してみる。
歴史は、今の世の中から逆にさかのぼってみる。
そのほうが、とっつきやすくて良いと思います。
それで、好きになったらくわしく勉強したらいいんです。
全部嫌いなら、勉強やめて働けばいいんですよ。
日本の教育や社会のあり方など、
もっともっと考える余地がありそうですね。
■ドイツの筆記具メーカー・ラミーの
「サファリ」シリーズが30周年を迎えました。
それを記念して、日本限定のカラーが発売されます。
その名も
「ラミーサファリ ジャパンリミテッド」です。
そのままです。
そのカラーリングは、日本の国旗をイメージした、
ホワイトとレッドのコンビネーション。
さわやかな白い軸に、赤のクリップと天冠部がついており、
かなりオシャレです。
万年筆のみの発売で、線幅は極細と細字。
中字は出ないそうです。
日本限定ですので、それは正しい選択ですね。
まぁ現行のホワイトの中字と、首軸とりかえられますけどね。
さらに、サファリのためにデザインされたという
ペンケースが付くモデルも発売されます。
これはのちのちレアなアイテムになりそうですね。
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⇒ http://www.lamy.jp/products/safari_jp.html
それではまた水曜日に。
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今号も最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。
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発行人 : 吉尾武訓(よしおたけのり)
モットーは「一番重要なことに集中する」「素直に行動する」
「今日に集中する」「コツコツを積み重ねる」です。
● 【プロフィール】⇒ http://www.fp-debut.com/profile/index.html
● 【日記ブログ】⇒ http://ameblo.jp/yoshi-ossan/
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■ このメルマガでは、万年筆販売員としての知識と経験をもとに、
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是非ご参考にしてください。
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