◆■第11回■ ペンクリニックって、何? [万年筆の基礎知識]

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こんにちは、吉尾武訓です。


セーラー万年筆の展示会に行ってきました。


くわしくは編集後記で。


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 ■■ 新製品・限定品情報 (随時更新)
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■ビスコンティ 『ホモ サピエンス』

 
5000年以上も昔の古代に幕を明けた人類の歴史と、
 
人類が成しえた、今日の文明・文化と科学の発展へ敬意を表して

イタリアはフィレンツェの筆記具ブランド ビスコンティは

人類という名の筆記具「ホモ サピエンス」を発表しました。


http://www.diamond.gr.jp/new/file/100225_vi.pdf

 
ボディの素材には、地球の誕生と同じだけの歴史を持つ、

エトナ火山でのみ採取された厳選された溶岩(玄武岩溶岩)

が使用されています。

すべての金属部分には、青銅文化をモチーフに、美しい青銅を、

ペン先は23金パラジウムを使用しています。


■この「ホモ サピエンス」、

上のサイトでは「4月初旬ごろ発売」となっていますが、

9月の現在も納期遅延状態が続いています。


現在は、代理店の契約更新うんぬんで、

発売日がさらに延びているとかなんとか・・・

 
ちなみに私もまだ実物は拝見していません。

いったい溶岩って、どんなさわり心地なんでしょうね?

 
気になる方は、お近くの万年筆専門店にお問い合わせください。



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 ■■ 基礎知識(メンテナンス・修理)篇
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 ◆■第11回■ ペンクリニックって、何?
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前回の「修理」の内容でお伝えしました、

「ペンクリニック」についてお話します。


「ペンクリニック」というのは、

セーラー万年筆やパイロットコーポレーションなどで

何十年も万年筆の修理や開発を担当し、

万年筆に関して隅から隅まで知り尽くしている

「ペン職人」「ペンドクター」と言われる方々が、

全国の万年筆の販売店を回って

対面で、お客様と会話をしながら、

無料で万年筆の調整をするという万年筆イベントです。



「調整」とは、


●インクの出を良くしたい

●インクの出をしぼってほしい

●書き味をもっと滑らかにしてほしい


などの、万年筆に対するお客様の要望を聞いて、

理想の書き味に近づけてあげるということです。



一人一人、書きグセというのは違いますから、

ペンドクターの方は、対面での会話を通じて

お客様の筆圧や、筆記角度、筆記スピードなどを把握して、

その人に合った調整をされます。


ちなみに、ちょっと調整しただけで、

書き心地がころっと変わります。

自分の万年筆が、気持ちよく書けるようになれば、

誰でも思わず笑顔になってしまいます。



なお、どうしても調整では無理という方は、

「修理」に出すことを勧められます。

あくまで「調整」ですので、出来ることは限られています。


ですが、けっこう無理な注文でも

聞いていただけことが多いですので、

万年筆にトラブルがある方は、修理に出す前に

まずはペンクリニックで診てもらうことをオススメします。

無料ですしね。



現在、私たちが全国でお会いできるペンドクターは、


●ペンドクター 長原幸夫氏 (セーラー万年筆) 

●ペンドクター 川口明弘氏 (セーラー万年筆)

●ペンドクター 広沢諄一氏 (パイロットコーポレーション)

●ペンドクター 奥野浩司氏 (パイロットコーポレーション)


の4名です。


ちなみに最初にペンクリニックを始めたのは、

2007年、厚生労働省の「現代の名工」に選出された

セーラー万年筆の長原宣義氏ですが、

ご高齢のため、現在はほとんどペンクリニックはされておりません。

ご子息の長原幸夫氏がその技を受け継いで、全国を回っていらっしゃいます。



最後に、ここで誰もが疑問に思うこと、

「ペンクリニックでどんな注文をしているのか?」

にお答えします。


これについては、

お店でひそかに統計を取りましたので、是非参考にしてください。


■ ペンクリニックでよくある注文例 ■


●インクフローを良くしたい (もっとインクを良くする、しぼる)

●字幅を調整してほしい (もうすこし細く・もうすこし太くなど)

●ペン先の滑りを良くしたい (引っかかる・横滑りが良くないなど)

●ペン先曲がり調整 (床に落としたなど、重度の場合は修理対応)

●全体的にチェックしてほしい (新品調整など)


さらに上級者になると、

●筆記角度を調整してほしい (より自分好みに)

●『ノ』のはらいのときに特に引っかかる (細かい!)

●書き味を『ぬらぬら』という感じにしてほしい」 (万年筆で一番好まれる書き味です)


という感じです。



もしお近くの販売店などでペンクリニックの開催がありましたら、

是非とも遠慮せずに参加して、

ペンドクターに、自分の思いのたけをぶつけてください。


初めはけっこう緊張しますが、

ペンドクターの方は皆さん優しいかたばかりですから、

できるだけ理想に近づけるように一生懸命努力していただけると思います。


そして無理ならはっきり「無理!」と言われます。

やはりそこは職人です。



■■編集後記


■セーラー万年筆の展示会に行ってきました。


いろいろと新製品情報を仕入れることが出来ました。

セーラーに限らず、舶来の筆記具メーカーに関しても。


そして何より、15:00から

ペンドクターの川口先生の研修会があるということでしたので、

迷わず参加しました。


1時間ほど、川口先生や最近の万年筆事情などを

最前列でうかがってきました。

そしてこのメルマガでご紹介できるように、

手元の万年筆を、フル稼働させてメモしまくってきました。


次回は、その川口先生の研修会で得たことをご報告します。

秘匿性の高いことも含まれますので、

メルマガにはもってこいですね。



■前回告知させていただいた

ウェブサイトの件ですが、

今の今までがんばっみましたが、

どうしても原因が分からないトラブルが発生したようなので

今回はまだご紹介できません。

申し訳ありません。


遅れる分、クオリティをあげてお届けするつもりですので、

どうか今しばらくお待ちください・・・m(_ _)m



それでは今日はこの辺で、

いつかあなたが、最高の一本に出会えますように・・・。




※ちなみに、中屋万年筆やモンブランも、

 同様のペンクリニックを開催していることがありますが、

 本日紹介したクリニックと多少、趣旨が異なりますので、
 
 割愛させていただきました。


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 今号も最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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 ■■ なぜ人は、万年筆に魅了されるのか ■■

 発行人 : 吉尾武訓(よしおたけのり)



 モットーは「一番重要なことに集中する」「素直に行動する」
  
      
      「魂を込める」「コツコツを積み重ねる」です。



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  是非お楽しみに。
 

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