◆■■第15回 金ペンって何ですか? [万年筆の基礎知識]

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こんにちは、吉尾武訓です。


簡単にクレーマーに屈してはいけません。


くわしくは編集後記で。


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■ペリカン【スーベレーンM800 blue o' blue (ブルー・オ・ブルー)】


ペリカン万年筆のなかでもとくにファンの多い

「M800モデル」の特別生産品が登場します。


「blue o' blue ブルー・オ・ブルー」とは

「青に重ねた青」という意味です。

その名の通り上品で奥行きのある「ブルーモザイク」のボディです。


やわらかなモザイク柄とゴールドのクリップとリングで

高級感がより一層深まります。


●画像はこちら ⇒ http://ameblo.jp/yoshi-ossan/entry-10655745092.html



■こちらは、先日のセーラー万年筆の展示会で実物を見てきました。

すごく上品で、ビジネスにもお使いいただける

落ち着いた雰囲気を持っています。


ふつう青軸には、さわやかなクロームやシルバートリムが多いですが、

ゴールドもかなり合いますね。目からうろこが落ちました。


発売日は、かなり伸びておりまして、

営業さんいわく「10月末か、11月の上旬になりそうです」とのこと。

 
気になる方は、お近くの万年筆販売店にお問い合わせください。


●全国の販売店紹介はこちら ⇒ http://www.fp-debut.com/article6/index.html


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 テーマ : 万年筆の基礎知識
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 ◆■■第15回 金ペンって何ですか?
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■それでは今日の内容です。

今回は久々に知識篇です。



今回の内容は、店頭で接客していて

かなりよく質問される内容です。


それは何かというと、

「金ペンって何ですか?」です。



「金ペン」とは、読んで字のごとく

「金が含まれるペン先」です。


万年筆のペン先は、素材で大きく分けて2種類あり、

ひとつは金が含まれる「金ペン」、

もうひとつはステンレススチールなどでできた「鉄ペン」です。


先に登場したのは「金ペン」です。

「鉄ペン」は、もっと技術が発達してから登場しました。


昔から万年筆が高価で貴重なのは、

このように、素材に金が使われていることが理由のひとつです。



ちなみに、よくアクセサリーを選ぶときなどに

「14金」とか「18金」などという言葉を耳にします。

万年筆のペン先にも

「14k」や「18k」などの表記がされています。

どういう意味でしょうか?


これは、金の「純度」を示す数値です。


これで言うと24金(24k)が純金になります。

kは、「カラット」の略です。


そのほかの「14金」や「18金」は、

すべて数字を24で割って、


「14金(14k)」=14÷24= 58.5%

「18金(18k)」=18÷24= 75.0%


の金が含まれているということです。


ですから、舶来のペン先には、

「14k」、「18k」と表記する代わりに、

「585」、「750」と表記している場合もあります。


※さらに余談ですが、純銀のスターリングシルバーをあらわす

 「925」という数字も

 92.5%以上の銀が含まれていると言う意味です。

 あとの7.5%は、加工しやすいように銅などが含まれています。



ではなぜ、ペン先に金が使われるのでしょうか?


理由はいくつかありますが、

まず昔の万年筆インクが酸性だったことがあげられます。


海外では昔から

公文書で使用されるインクは、ブルーブラックが主流でした。


この昔ながらのブルーブラックは、

乾燥すると化学変化を起こして耐水性が高まり

退色しにくくなる特性を持つインクですので、

書類の保存に適していました。


ただそれには、タンニン酸や硫酸などが入っていたため、

けっこう強い酸性でした。


そのため、酸に強い「金」をペン先に用いることは

必須条件でした。


そうすることで

ペン先の腐食を防いできたのです。



ですが現在では、

国産・舶来問わずほぼ全てのメーカーが

「染料」で万年筆インクをつくっています。


ですから「耐酸性」のために

ペン先に金を使用することは、

それほど重要ではなくなってきました。


また、今ではステンレスの鉄ペンのクオリティも非常に高いので、

さらに金ペンにする必要性は薄れてきました。



しかしそれでも、とくに日本人の間では、

今でも「金ペン」にこだわる方が非常に多いです。

かくいう私もそうです。



それはなぜでしょうか?



次回に続けます。



■■ 編集後記



私の働くお店にも、

いわゆる「クレーマー」と言われる方からの苦情のお電話が

かかってきたりします。


よほど質のよろしくないお客様は

警察にお任せすることもありますが、

まず最初は、私たちが窓口としてお話を聞かざるを得ません。


だいたいあの方々のおっしゃることは筋が通っておらず、

ただ大声でまくし立てて

自分の希望を通そうとする主旨が丸見えの方が多いです。


そのような方の希望を100%叶えていると

商売は成り立ちませんし、

そんな「ゴネ得」を許してしまうと、

いつも正規のお値段を支払ってくださるお客様に申し訳がありません。


それに時々、

お店やメーカーに対する侮辱とも取れるお話に発展することもあります。


基本的にクレームと侮辱は別物ですので、

たとえば商品や見積もり金額に不服が合ったとしても

相手を侮辱していいということはありません。


ですから私は、

このようなクレーマーからのお電話をとったときは、

必要以上にへりくだったりせずに、

なるべく冷静に客観的にお話をうかがうようにしています。


侮辱があればその場で指摘しますし、

相手が熱くなりすぎて会話にならない場合は、

一度やんわりと電話を切って、再度お電話をすることもあります。

そのコールバックは、あえて別のスタッフにお願いすることもあります。


一番いけないのは、

クレーマーの要求を全て呑んでしまうことだと思います。


一度甘くすると、あの手の方々は味を占めて

何度も同様のクレームを飛ばしてきます。

クレームの理由なんて、あってないようなものですから。


また「類は友を呼ぶ」という言葉どおり、

クレーマーのお友達には

同じようなクレーマーの方がいらっしゃったりするので、

結果、余計にクレームの件数が増えてしまいます。


ですから、クレーマーに対しては、

なるべく明言を避け、

「できる範囲では対応しますが

 できないことはできません。」と

キゼンとした態度で接するのがいいと思います。



あと、「申し訳ございません」などの

おあやまりの言葉も、なるべく使わない方がいいです。


のちのち、

「お前あのとき、あやまったやないか!」

なんて指摘されるかもしれません。

そうなるとこちらに不利です。


ついつい、

とりあえずあやまってしまいそうになりますが、

「おそれいります」くらいでとどめたほうがいいと思います。



最近はクレーマーの要求も

「テロリスト化」してきているという話を聞きますが、

「無理なものは無理」としっかりお伝えして、

カンタンには屈さないことが大事だと思います。


そうすれば、クレーマーは最終的には

あなたをあきらめて、

もっと弱い人を探し始めるでしょう。



それでは今日はこの辺で、

いつかあなたが、最高の一本に出会えますように・・・。



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 今号も最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。

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 ■■ なぜ人は、万年筆に魅了されるのか ■■

 発行人 : 吉尾武訓(よしおたけのり)



 モットーは「一番重要なことに集中する」「素直に行動する」
  
      
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